男「今日はワリカンでどうだい?」女「悪いけど切るねw」

1 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:05:09
男「ごちそうさま」

女「おいしかったー!」

男(ツイてる……こんな美人と知り合いになれるなんて)

男(だが、焦るな……あまりがっつくと逃がしてしまう)

男「今日のところはワリカンでどうだい?」

女「悪いけど切るね!」チャキッ

男「えっ」

ザンッ!

男「が、は……っ!」ドサッ…

2 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:08:16
イケメン「どうだった? 僕行きつけのイタリアンレストランは?」

女「とてもおいしかったわ……」

イケメン「もちろん、今日は僕のおごりさ」

女「ありがとう! じゃあ切るね!」スチャッ

イケメン「へ?」

ズバッ!

イケメン「ぐええっ……!」ドサッ…

5 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:11:14
ブサメン「ぶひひひ……」

女「なにかご用?」

ブサメン「俺にメシおごってくんない?」

女「切るね!」

ドシュッ!

ブサメン「ふごぉぉぉ……!」ドチャッ…

8 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:14:33
<道場>

TV『男性が若い女性に日本刀で切りつけられる事件が多発しています……』

TV『被害者はいずれも重傷で、現在は病院に運ばれ手当てを……』

弟子「……恐ろしい事件ですね」

達人「ああ、剣術の使い手として、このような輩を放っておくわけにはいかん」

達人「私が出る必要があるようだな」

弟子「師匠、お気をつけて!」

9 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:17:20
<繁華街>

女「……」

達人(ただならぬ気配……あの女子(おなご)に間違いない)

達人(ああまで堂々としているとは、よほど腕に自信があるようだ)

達人「失礼する」

女「あら、なに?」

達人「一緒に夕食でも食べないか?」

女「いいよ!」

10 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:20:31
女「ごちそうさま!」

女「支払いはどうする?」

達人「ワリカンでどうだ?」

女「切るね!」

――ガキンッ!

女「!」

達人「悪いが、私は今までの男どものようにはいかんぞ」

12 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:24:37
女「あなた、なんで日本刀なんか持ってるの? 銃刀法違反じゃない」

達人「私は今までに凶悪犯逮捕などの手柄によって、警察から特別に帯刀許可を頂いている」

女「ふーん、まあいいか」

女「相手がどんな男だろうと、私がやることは切ることのみ!」シュバッ

ギィンッ! キンッ! ガキンッ!

達人(なんという鋭い太刀筋! この女子、かなりの腕前……!)

達人(本気でやらねば、本当に切られてしまう!)

13 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:27:02
キィンッ!

達人(だが……なんだ?)

ガッ!

達人(この刀から伝わる……ただならぬ妖気は!)

キィンッ!

達人(この女子……本当に人なのか!?)

15 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:30:23
女「コロシテ……」

達人「え」

女「コロシテ……コロシテ……」

女「ワタシヲ……」

達人「!」

達人(な、なんだ!?)

16 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:33:00
なんだよw
17 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:34:33
女「あら、余計なこと口走っちゃってごめんなさいね」

達人(戻った……)

女「さあ、続きをしましょ」チャキッ

達人「いや、待ってくれ」

ザワザワ…

達人「人がだいぶ集まってきた……あまり騒がしくするのは君としても面倒だろう」

達人「ここは勝負は預けよう」

女「んー、私は続けてもいいけど、分かった。また今度ね。楽しかったわ」

18 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:37:23
達人「ふう……」

弟子「師匠、いかがでしたか?」

達人「かなりの腕前だった。決着をつけられなかったよ」

弟子「それほど強かったのですか……」

達人「それともう一つ、重要なことが分かった」

達人「彼女が持っているあれは……妖刀だ。あの女性は操られてるに過ぎん」

弟子「ええっ!?」

達人(妖刀の切れ味や効果は、持ち主の心に大きく左右されるという……)

達人(もしかしたら――)

19 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:40:26
<病院>

達人「切られた被害者たちの容態は?」

医者「それが不思議なのです」

医者「普通なら完治に数ヶ月はかかる重傷だったのに、みるみる傷が……」

達人「やはり……」

達人(妖刀に操られつつも、妖気に己の心をのせて、被害を最小限に食い止めたのだろう)

達人(だが、それもいつまで持つか……)

達人(完全に操られてしまえば、彼女は本当に殺人鬼になってしまう……!)

20 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:43:21
<警察署>

警部「聞け、諸君!」

警部「日本刀を振り回す犯罪者がいては、人々は安心して町を歩けない」

警部「これ以上の被害を食い止めるため、次にあの女を見かけたら容赦なく射殺せよ!」

警部「切られた被害者の恨みをこめて、鉛玉をブチ込んでやるのだ!」

オーッ!!!

21 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:46:18
達人「お待ち下さい」

警部「――む。君か」

達人「あの女性のことは、私に任せてはくれないでしょうか」

警部「そうはいうが、君とてあの女と戦って、ケリをつけられなかったのだろう?」

警部「もはや、射殺(これ)しか方法はないのだ!」

達人「そこをなんとか……! お願いします……!」

警部「……」

22 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:49:16
警部「今までにも数々の功績がある君の言葉だ……」

警部「いいだろう。今日一日だけ待ってやろう」

達人「!」

警部「ただし、今日中にケリをつけられなければ、我々があの女を射殺する」

警部「それでいいな?」

達人「はい……かまいません」

達人(ありがとう、警部……。さて、次は――)

23 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:53:09
<神社>

神主「おお、おぬしか。なんの用じゃ?」

達人「お願いがございます」

達人「私に……神刀をお貸し下さい」

神主「ほっほっほ、久しぶりに“魔”が出たか……。よかろう、貸してやろう」

達人「ありがとうございます」

神主「ただし、レンタル料は高くつくぞ」ニンマリ

達人「分かってます」

24 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:56:13
達人(警察を抑え、神刀を借り……これで準備は整った)

達人「行ってくる」

弟子「師匠……」

達人「ん?」

弟子「ご武運を……!」

達人「任せておけ。必ずあの妖刀を打ち砕いてみせる!」

26 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:00:26
……

女「待ってたわ。またすぐ来ると思ってた」

達人「そうか……今度こそ決着をつけよう」

女「昨日と刀が変わってるね。まあ、武器を変えたところで同じことだけど」

女「今日こそ……切るね!」チャキッ

達人「来るがいい」

達人(昨日より更に殺気と妖気が増している……心してかからねば)

女「いくよッ!」ダッ

ギィンッ!

27 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:03:33
ギンッ!

達人(伝わってくる……)

キンッ!

達人(この神刀を通じて――)

ガキィンッ!

達人(あの妖刀に秘められた、“念”が……!)

28 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:06:44
『おぬしのような女と、本気で愛し合うとでも思うたか?』

『遊びだったんだよ……』

『悪いが、君とはここまでだ。達者でやってくれ』

『男なんて……男なんてぇぇぇ……!』

『もしも、生まれ変わったら、言い寄ってきた男をこの刀で切りまくってやるわぁ……』

ドシュッ…

達人(“念”の主は、幾度も幾度も男から弄ばれ、捨てられ……)

達人(最後に、あの妖刀となった刀で自害したというわけか……)

29 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:11:55
『お願い……』

達人(ん? また違う声が……)

『私は……妖刀の持ち主……』

達人(あっ! “殺して”といっていたのは君か!)

『私も剣術を志しているのだけど、あの妖刀と出会ってしまって……意識を乗っ取られてしまったの』

達人(そうだったのか……)

『“彼女”はとても苦しんでる……』

達人(……)

『お願い……“彼女”を……救ってあげて!』

達人(ああ……もちろんだ!)

30 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:14:53
ギィンッ!

達人「はっ!」

女「せやっ!」

キンッ!

達人(太刀筋は見切れるようになってきた……)

達人(このまま戦い続け、妖刀を破壊すれば、怨念は打ち砕かれこの事件は解決するだろう)

達人(だが、それで本当に“彼女”は救われるのか?)

達人(それでいいのか……!?)

31 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:17:37
女「やるわね……ここまで私と切り合えるなんて」

女「だけど、ここからが本番――」

達人「いや……これ以上、切り合うつもりはない」

女「は?」

達人「私如きが男子を代表するなどおこがましいかもしれないが……」

達人「生前のあなたを弄んだこと、本当に申し訳なかった……!」

達人「どうか許して欲しい……!」

女「……なにいってるの、いきなり!」

32 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:20:53
女「どうやら、私の過去を感じ取ったようだけど」

女「男なんていつだって口だけ……私はよく分かってるもの! 文字通り死ぬほどね!」

達人「ああ、だから私も命を張らねば割に合わないだろうな」

女「どうするつもり?」

達人「この刀はもう不要だ」ポイッ ガシャンッ

女「何やってるの?」

達人「どうしても許せないのなら、私を切れ」

34 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:23:17
達人「私を切って、それで全て水に流してもらいたい」

女「……!」

女「分かってるよ。どうせ切りかかったら避けるんでしょ?」

達人「信じられないのなら、やってみるがいい」

女「ええ、やってやる!」

女「その首、スパッとちょん切ってやるゥゥゥゥゥ!!!」ビュオッ

35 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:26:24
ピタッ…

女「……」

達人「……」

女「なぜ動かないの……?」

達人「さっき“切れ”といっただろう。逃げるつもりはない」

女「だけど、男なんて……いつも嘘ばかりで……」

達人「他の男はどうか知らないが……私に関しては、男に二言はないッ!!!」

女「……ッ!」

36 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:30:22
女「アアアアアッ……!」

女「グアアアアアアアアアアアアアッ……!!!」

達人「……大丈夫か!?」

女「ウ、ウグ……」

女「あなた……みたいな男も……いたなんてね……」

女「謝ってくれて……嘘つかないでくれて……ありが、とう……」ガクッ

達人「……!」

達人(妖気が……消えた……)

37 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:33:14
女「う……」

達人「気がついたか」

女「“彼女”は……?」

達人「あの刀からはもう妖気を感じない。どうやら……怨念は浄化されたようだ」

女「よかった……ありがとう……」

達人「君こそ、妖刀相手によく戦ってくれた。持ち主が君でなければ、きっと大勢が死んでいただろう」

38 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:36:42
女「だけど、私が人を切ってしまったのは事実……」

女「この罪は償わないと……」

警部「その通りだ」

達人「警部!」

警部「お手柄だよ。おかげで射殺という最終手段に出ずに済んだ」

達人「警部、彼女は操られていただけで――」

警部「被害者は回復しているというが、罪は罪、逮捕せねばならん」

女「はい」

警部「さあ、手錠をかけるぞ!」

ガチャンッ

39 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:39:30
達人「え……?」

女「どうして……どうして私に手錠をかけないの?」

警部「だって、悪いのはこの刀だろう? だから刀に手錠をかけた」

警部「さあ、連行する!」

達人「警部……ありがとう」

警部「……ふん」

警部「上やマスコミには上手く報告しておく。その代わり、その女性のことは君に任せた」

達人「……はい!」

41 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:43:39
弟子「お疲れ様でした、師匠!」

達人「おお、お前も来てくれたか」

達人「さて、君は……ほとぼりが冷めるまで、うちの道場に来るといい」

達人「君も剣をたしなんでいるようだし、道場の手伝いをしてくれると嬉しい」

女「ぜひ!」

女「私と彼女、二人も助けてもらったんだから、あなたのためなら何でもやるわ!」

達人「何でも……!?」ピクッ

42 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:45:52
達人「じゃあさっそく、お願いがあるんだが……」

女「え……」ドキッ

達人「この神刀のレンタル料、ワリカンでお願いできないだろうか……!」

おわり

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