女上司「終電……跡形もなくなっちゃったね」

1 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:11:04
男「よく俺が悩んでるって分かりましたね。課長に相談して正解でした!」

女上司「上司は部下のことなんてみんなお見通しなんだから!」

ガタンゴトン… ガタンゴトン…

男「あ、ちょうど終電が来ましたね」

女上司「終電……!」ザワッ

男「どうしました?」

女上司「破ァッ!!!」

ドォォォォォォン!!!

女上司「終電……跡形もなくなっちゃったね」

男「なんてことするんだァァァッ!!!」

5 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:14:34
男「あんた、あの電車には人が何人乗ってたと思ってんだ!?」

女上司「ん〜、十両編成で一両30人いたとして、ざっと300人ぐらい?」

男「て、てめえ……!」

男「こんな軽々しくそれほどの命を……! なんでだよッ!」

女上司「あなたは道端の石ころを蹴る時、いちいち理由を考えるの?」

男「……ッ!」

男「うおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

8 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:17:25
老師「よせい」ガシッ

男「! なんだあんた……!」

女上司「あなたは……」

老師「今のおぬしでは、あの女には勝てん。無駄死にするだけじゃ」

男「だけどッ! あの人を野放しには――」

老師「ふん」ボグッ

男「うっ……」ガクッ

老師「この坊や、連れていくぞよ」

女上司「ええ、好きにしたらいいわ。無駄だと思うし」

老師「それはどうかの」バッ

女上司「……」

11 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:21:25
老師「起きんかい」バシャッ

男「ぶっ!?」

男「ここは……?」

老師「山じゃ」

男「山……!? 俺は課長を止め――」

老師「だからさっきもいったじゃろ。今のおぬしでは勝てん」

男「やってみなきゃ分からないだろ!」

老師「強情な奴じゃのう。どうしても下山したいのなら、ワシを倒してみい」

男「ならば遠慮なく!」

13 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:24:18
男「ハァッ!」ブオンッ

老師「ほっ」ヒョイッ

男「!?」

老師「のろい突きじゃ。届く前に寿命が来ちまうかと思ったわい」

老師「こっちの番じゃ。ほれっ」シュッ

ドンッ!

男「ぐおおっ……!」ミシミシ…

男(なんて……突き……!)ガクン

老師「ワシの強さ……というより己の弱さがよく分かったじゃろ」

14 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:27:16
老師「しかも、あやつはワシよりも強い」

男「!」

老師「そしてもう一つ。今のおぬしではあやつに勝てんが――」

老師「未来のおぬしなら分からん。ワシと違い、伸び代もある」

男「……!」

老師「どうじゃ、ここでしばらく修行してみんか」

男「やります……やらせて下さい!」

老師「よくいうた。ではさっそく――」

16 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:30:26
老師「薪割りをしてもらおうかの。ワシは風呂に入りたいんじゃ」

男「は……?」

老師「薪割りじゃよ。はよせんか」

男「分かりました……道具は?」

老師「んなもんあるかい。素手でやるんじゃよ」

男「素手で!?」

老師「さあ、はよ割らんかい」

男「は、はいっ!」

20 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:33:13
男「せやっ!」ガッ

男「せやっ!」ガッ

男「せやあっ!」ガッ

老師「ダメじゃダメじゃ、もっと手指に意識を集中するんじゃ」

男「はいっ! せやぁっ!」ガッ

男「せやぁっ!」パキャッ

男「や、やっと一本割れた……」

老師「さあ、その調子でどんどん割るんじゃ。怠けたら許さんぞ」

21 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:35:14
男「せやぁっ!」パキャッ

男「よ、よし……!」

老師「それじゃ、薪をくべて風呂を焚かんかい」

男「はいっ!」

ボワァァァッ

男「フーッ! フーッ!」

老師「ぬるいぞ。もっと温度を上げい」

男「はいっ!」

23 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:39:36
老師「ふぅ〜、ぬるい湯じゃったわい」

老師「さて次の修行じゃが……うどんを食いたいのう」

男「うどん……?」

老師「とびきりコシが強いやつをな。つーわけで、手打ちしてくれんか」

老師「こねればこれるほど、コシが出る材料を用意しとる」

男「分かりました……」

男「……」コネコネコネ

男「……」コネコネコネ

男(これぐらいでいいだろう……)

25 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:41:41
男「どうぞ!」

老師「……」ズルッ

老師「まずい」ペッ

男「え」

老師「ぜーんぜんコシがない! こね方が足りん証拠じゃ! やり直し!」

男「は、はいっ!」コネコネコネコネコネ…

26 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:45:07
男「ど、どうぞ……」

老師「……」ズルッ

老師「まずまずじゃな」モグモグ

男(あれだけこねて、まずまずだって……!?)

老師「これから毎日三食、うどんを作ってもらうからの。楽しみじゃわい」

男「……!」

男(これを一日三回も……!)

30 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:48:22
ドドドドドド…

老師「滝浴びをしてもらう」

男(ずいぶんオーソドックスな修行がきたな……)

老師「ワシがいいというまで、滝から出てはならんぞ」

男「はいっ!」

ドドドドドドド…

男(ぐっ……! 痛いし冷たい……! 滝浴びって、想像以上にキツイんだな……)

31 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:50:34
ドドドドドドド…

男(体が冷えてきた……)

ドドドドドドド…

男(まだか……?)

ドドドドドドド…

男(もうかなりの時間が経ったと思うけど……)

ドドドドドドド…

男(ひょっとして、忘れられてるんじゃ……)

ドドドドドドド…

33 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:52:53
男(くっ……限界だ! 耐えられない!)

男(もういいや! 出よう!)ザバッ

老師「こりゃあああああ!!!」

男「えっ!?」

老師「誰がいいというた?」

男「今いいましたけど」

老師「そんなトンチはしておらん! もう一回やり直しじゃ!」ドカッ

男「うわあああ!!!」ザバァン

35 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:56:24
老師「よし、ええぞ」

男「はぁ、はぁ、はぁ……」ビショ…

老師「これからしばらく、おぬしにはこの三つの修行をこなしてもらう」

男「は、はい……(これで一段落、か……)」

老師「というわけで腹が減ったのう……うどんを作ってくれんか」

男「え……? 今滝浴びを終えたばかり……」

老師「聞こえなかったか? うどんを作ってくれというたんじゃ」

男「は、はいっ!」

36 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします21:59:33
男「せやーっ!」パキャッ

男「せやーっ!」パキャッ

男「もっともっとこねるんだ!」コネコネコネ…

ドドドドドドド…

男「……」

男(意識を集中しろ……滝と一体化するんだ……そうすれば冷たさも重さも感じない……)

38 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:02:27
ある日――

男「どうぞ」

老師「……」ズルルルッ

老師「おおっ、すごいコシじゃ……! ワシの歯が負けてしまいそうじゃった!」

男「ありがとうございます!」

老師「……そろそろよいか」

男「え?」

老師「今からおぬしに……技を授ける。とっておきの技をな」

男「……!」

40 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:05:41
老師「まずは滝浴びを思い出すのじゃ」

男「はい」

老師「あの極限状況を思い出し、体内の気を噴出させてみい」

男「気なんて……いきなりいわれても……」

老師「今のおぬしならできるはずじゃ。やってみい」

男「はい……」

男(あの集中力を……爆発させる!)

ボアァァァ…

男「!」

42 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:08:18
男「力が……力が溢れてきます!」

男「だけど……!」ボロッ…

老師「そう、体が崩れてくるはずじゃ」

男「なぜ……!?」ボロボロ…

老師「当然じゃろう。自分の中に眠る力を全て出そうとしてる状態なんじゃから」

老師「肉体が耐えきれるはずもない」

男「どうすれば……!?」ボロボロ…

43 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:11:24
老師「練るんじゃ」

男「練る……!?」

老師「うどんをこねる時のイメージで、その気を練るように操るのじゃ!」

男「や、やってみます!」

男「……!」

男(うどんをこねるように気を練る……うどんをこねるように……うどん……うどん……)

コネコネコネコネ…

男「出来ます! 気を操れます!」ズオオオ…

老師「見事じゃ」

老師(やはり、この青年には素質がある……!)

44 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:14:01
老師「では仕上げじゃ……。その気を手――いや、“指”に集中させるのじゃ!」

男「ぐ……!」ブブブ…

男「難しい……!」ブブブ…

老師「薪割りの要領でやってみい」

男「はいっ!」ブブブ…

男「……」ブブ…

男「……」ブーン…

男「出来ました!」

46 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:17:30
老師「ではそれで、あの岩を叩くのじゃ。思い切りな」

男「はいっ!」

男「うおおおおおおおおおっ!!!」

ザシュウッ!!!

男「……!」

男「こんな大岩を軽々と切り裂いた……!」

老師「体を“崩”すほどの気を、“練”り上げることによって出来上がる、あらゆるものを切り裂く“爪”」

老師「これぞ、女上司を倒しうる奥義……≪崩・練・爪≫じゃ!」

男「崩・練・爪……!」

49 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:21:30
老師「ここからはより実戦的な修行を行う」

男「はいっ!」

老師「すなわち、ワシとの組み手じゃ」

男「組み手……!」

老師「組み手とはいえ本気でやる。気を抜けば、致命の一撃を受けると思えよ。死んだらそれまでじゃ」

男「……」ゴクッ

男「望むところです!」

51 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:24:41
老師「ではゆくぞ」

老師「崩・練・爪!!!」ギュオッ

男(いきなり!?)

男「(こっちも――)崩・練・爪!!!」ギュオッ

ズバァッ!

男「ぐああ……ッ!」

男(同じ技なのに……!)

老師「技は会得が終着地ではない。むしろそこが出発点だと知れい!」

53 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:27:15
老師「崩・練――」

男(また来る!)バッ

老師「たわけが!」

ドゴォッ!

男(普通の蹴り……!?)

男「ぐふうっ……」ドサッ

老師「あやつはそんな正直ではないぞ」

男「くっ……!」

老師(だが、ワシの蹴りをまともに受けて、立ち上がるとはなんというタフネスよ……)

老師「さぁ、続きじゃ!」

男「はいっ!」

54 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:29:17
男「だだだだだっ!」ガガガガガッ

老師「ほいほいほいほいほい!」バババババッ

老師「崩・練・爪!!!」

男「崩・練・爪!!!」

ズガァッ!

老師「今日はこれまで。寝るとしよう」

男「はいっ!」

56 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:32:18
……

男「はーっ!」ドガガガガッ

老師「くっ……」

老師「崩・練・爪!!!」ザンッ

男「はっ!」バッ

老師「かわした!?」

男「そこだっ!」ブンッ

ピタッ

老師「うむむ……ワシの負けじゃ!」

老師(まさか、崩・練・爪を使わずワシから一本取るとはのう……)

58 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:36:59
老師「これで免許皆伝といったところか。ようやった」

男「ありがとうございます!」

老師「じゃが、あやつは強い……」

老師「おぬしの崩・練・爪なら当たれば倒せるじゃろうが、もし外せば二度目はない」

男「チャンスは一度きり、というわけですか」

老師「……その通りじゃ。一対一ではな」

男「大丈夫、必ず当ててみせます」

老師「……」

老師「最後に……ワシとあやつの因縁を教えておこうかの」

老師「あやつをあのようにしてしまったのは……ワシなのじゃ」

男「え?」

59 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:39:32
老師「あやつは……かつて、会社でワシの部下じゃった」

男「部下……!」

老師「あやつはワシの指示によく従い、よく働いた。理想的な上司と部下といってよかった」

老師「ある日、ワシとあやつはある重大なプロジェクトを進めており、残業していた」

老師「あやつは若い女性……本来なら早めに帰宅させるべきじゃった」

老師「じゃが、あやつの熱意に負け、なによりワシもあやつを頼りにしておった」

老師「だから、終電の時間まで残業させてしまったのじゃ」

61 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:42:33
老師「じゃが、それがよくなかった」

老師「終電というのは知っての通り、タチの悪い客も乗っておることが多い」

老師「あやつは終電に乗っている時、酔っ払いに絡まれ、襲われ、誰にも助けてもらえず――」

男「なんてことだ……!」

老師「あやつはその酔っ払いには復讐を果たしたが、心に刻まれた傷は治らなかった」

老師「やがてあやつは……終電そのものを憎むようになっていったのだ」

老師「ついには、終電を見かけるなり、跡形もなく破壊するように……」

老師「ワシが知っているだけでも、既にあやつは十度、終電を破壊しておる」

男「十度も……!」

64 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:45:37
老師「おそらく、あやつの行動はどんどんエスカレートしていくじゃろう」

老師「放っておけば、終電を根絶やしにするようになるに違いない」

男「終電を根絶やしって……そんなことしてったら……」

老師「そう、電車が日に一本なら、始発だって終電じゃ」

老師「行きつく果ては電車そのものの消滅……。そんなことを見過ごすわけにはいかん」

老師「しかし、ワシではもはやあやつに勝てぬ。警察でも止められんじゃろう」

老師「だから……この願いを君に託したいのだ」

男「喜んで引き受けます。あの人は必ず俺が倒します!」

65 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:49:07
……

ガタンゴトン… ガタンゴトン…

女上司「来たわね……終電」

女上司「また消し飛ばしてあげる!」

女上司「破ァッ!!!」ボウッ

バシュッ!

女上司「!? 私のエネルギーが……!」

男「お久しぶりです、課長」

女上司「あなたは……!」

68 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:51:37
女上司「雰囲気が違う……あの人の下で鍛え直したのね」

男「ええ、もうあなたに終電は壊させません」

男「ここであなたを倒す!」

女上司「多少は強くなったようだけど……残念ながら不可能よ」

女上司「私はあなたを倒したら、この世の終電という終電を徹底的に消してやるわ!」

女上司「乗ってる連中もろともね」ニィッ

男「――行くぞッ!!!」

69 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:54:17
男「だあああっ!」

ドガガガガッ!

バキィッ!

男(拳がクリーンヒットした!)

女上司「へえ、やるわね」

男(ほとんど効いてない……やはり崩・練・爪じゃないと決め手にならない!)

男(だけど、一度見せたら警戒される……確実に当てなくては!)

71 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:56:11
女上司「こっちから行くわよ」ギュンッ

ズドォッ!

男「ぐふっ!」

女上司「ほらほらほら!」

ズドドドッ! バキィッ!

男「が、は……っ!」

男(なんて体術……! つ、強い……老師よりも……遥かに……ッ!)

72 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします22:58:22
ガツンッ!

男「ぐおぉっ!」

女上司「ガッカリね……もっとやれると期待してたのに」

女上司「せめてもの情けよ。一瞬で跡形もなく消してあげる」バチバチッ

男「くっ……!」

女上司「破ァッ!!!」

ズガァァァァァンッ!!!

女上司「アハハハッ、跡形もなく消し飛んだわ! ざまあないわね!」

74 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:00:52
男「……」

男(気を練り上げ足に集中させることで、空中に逃れることができた……)

男(上空から攻撃を――)

女上司「なぁんてね」ギロッ

男(バレてる!)

女上司「あの程度で仕留められないことぐらい、お見通しなのよ!」

女上司「空中で回避行動は不可能ッ! 地獄へ始発なさいッ!」ブオンッ

ズガァッ!

76 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:02:05
始発なさいwww
77 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:04:34
男「ぐっ……!」ブシュゥゥゥゥゥ

女上司「私の拳を掴んだ!?」

男「この至近距離なら……かわせないはず……」

女上司「くっ!?」

男(今以上のタイミングはあり得ない――)

男「崩・練・爪!!!」

ザシュゥッ!!!

78 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:04:55
やったか…!?
80 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:07:34
男「手応えは……あった!」

女上司「がはぁぁぁ……!」

男(勝った……!)

女上司「ごふっ……!」ザウッ

男(踏みとどまった!?)

女上司「前に……いったよね? 上司は部下のことなんてお見通しだって……」

女上司「なにか切り札を隠してることは分かってたから……とっさに急所を外すことができた……」

女上司「ぐっ……ふふふ……もう二度と……今の技は喰わない!」ニィッ

男「くそぉっ……!」

女上司「さぁ、今度こそ跡形もなく消滅させてあげるわァ!」グワッ

82 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:10:27
ガシッ!

女上司「!?」

老師「捕まえたわい」

女上司「な……!?」

男「老師!?」

老師「上司は部下のことはお見通し……つまりワシも見通しておった……」

老師「おぬしが彼の崩・練・爪をかわすことをな」

女上司「くっ、ジジイ! はなせっ! はなせぇっ!」ドガッガッ

老師「だが、ダメージは受けておる……もう一撃は流石に耐えきれんじゃろう」

老師「今じゃッ! ワシごとやれい!」

男「!」

83 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:13:50
男「しかし……老師!」

老師「よいのじゃ……これで。こやつを魔道に堕としてしまったのはワシ……」

女上司「はなせっ! はなしやがれぇっ!」

老師「その責任を取りたかった……上司として……」

女上司「や、やめてっ! やめなさぁい!」

老師「早くやれーっ!!!」

男「……」グッ

男「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

男「崩・練・爪!!!」

ズバァッ!!!

85 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:16:17
女上司「がはっ……! この世の……終電を……すべ、て……」

ボシュゥゥゥゥゥ…

…………

……

老師「……」

男「老師! しっかりして下さい、老師!」

88 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:18:13
老師「よ、ようやった……。見事な一撃じゃ、った……」

男「老師……!」

老師「ワシのことは気にするな……こうなって当然のことを、したのじゃから……」

老師「最後に弟子の成長を見届けることができて……幸せじゃ……」

男「ううっ……」

91 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:20:26
老師「これで……終電は救われた……消されることはもうない……」

老師「おぬしは……サラリーマンとして幸せに……」ガクッ

老師「……」

男「老師」

男「老師! 老師ッ!」

男「老師ィィィィィッ!!!」

…………

……

92 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:23:32
……

……

女部下「……」カタカタ

男「君、よくやってくれてはいるが、早めに帰るようにな。残業は程々にね」

女部下「はい、これが終わったら帰ります!」

男「それならいいんだが。君は一度のめり込むと止まらないタイプだからね」

女部下「私のこと、よく分かってますね〜」

男「上司は部下のことはお見通しだからね」

94 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします23:26:04
女部下「あんまり遅くなって、終電がなくなっちゃったら大変ですしね!」

男「……いや」

女部下「?」

男「もう終電がなくなることはないよ。絶対にね」

― 完 ―

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